土地の管理責任について

日本の空き家問題について④

日本の空き家問題について④

空き家の活用方法について

日本では、現在空き家が増えていることが問題視されています。政府も対策を立てているものの、空き家増加には拍車がかかっているのが実情です。そのため、空き家を持っている人は、空き家が増えていくことを前提に活用法を考える必要があります。

空き家の活用方法は大きく分けて3つの手段があります。

  • 空き家を生かして貸す
  • 建て替えて貸す
  • 更地にして活用する

空き家のある土地を活用して不動産賃貸経営する場合、空き家の立地からニーズを把握して活用法をより具体的に練らなければなりません。
そこで今回は、空き家の活用方法とメリット・デメリット、空き家活用時の注意点を解説します。

空き家を活かして貸す

空き家の一番簡単な活用法としては、そのまま居住用として第三者に貸すことが挙げられます。空き家自体の状況にもよりますが、特に故障や不備が無ければクリーニングをして賃貸に出すことができます。
また、空き家自体の状況が芳しくない場合は、やはり最小限の修理やリフォームをして賃貸に出すという活用法になります。
賃貸の一例としては、シェアハウス、民泊、戸建賃貸での利用、貸店舗や貸工房など、いわゆるレンタルできる建物としての活用が可能です。
メリットとしては初期費用が少なくできることですが、デメリットももちろんあります

デメリット

  • 老朽化していたり、耐震基準を満たしていなかったりすると、相応の費用がかかる
  • 周辺のライバルに勝る魅力を持たせるのが難しい
  • 地方など人口が少ない都市などの場合需要が少ない
  • 築年数や間取りによって家賃の価格が左右される
  • 居住者がいる場合は家賃収入があるが、いなくなった場合は家賃収入を得られない
  • 物件の維持管理は全てオーナー負担になる

以上の点から、都心などで人口が地域では賃貸として活用した場合は需要はありますが、地方の場合は他の活用方法を考える必要を考えるのも良いかと思います。

建て替えて貸す

空き家を建て替えて新たな賃貸住宅などを建てるというものです。
この活用法は空き家の解体費用や新規の建物の建築コストがかかるので、例えば、都市部の家賃が高額なエリアでないと収支計算が合わない可能性があり、すべての空き家に当てはまるものではないので、活用法として採用する場合には事前にしっかりと収支計画を立てる必要があります。

更地として活用する

空き家を取壊して更地として活用するというものです。
更地となれば、駐車場にしたり事業用として土地を貸したりするという活用法のバリエーションの幅が広がります。
ただし、更地にした場合、そのまま放置すると固定資産税の負担が重くなることがデメリットとして発生してしまい、安易に更地にしても借り手が存在しないと活用法としては成り立ちませんので、こちらも十分な市場調査をしてから着手すべき活用法です。

また、更地に戻したまま1月1日を過ぎると土地の固定資産税が増額します。固定資産税には建物があると土地の評価額が減額される措置があり、その基準が1月1日時点となっているためです。

更地の活用方法によって固定資産税の額は変わります。どのようなものが建造物とみなされるのかを土地活用会社と相談してみるとよいでしょう。